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2008年4月


頭のなかで考えていたことを 実際にプレイをできたときが、
一番うれしい。

 重度の脳性麻痺者がハンディキャップなしに、競技者の意志でプレイができるスポーツ、ボッチャ。北京パラリンピックでは、今回初めて日本代表が出場権を獲得しました。その代表団の中心的な存在となっているのは廣瀬隆喜選手。海外遠征では、団体戦のキャプテンとしてチームを引っ張りました。
 「実は、メンバーのなかで一番年下なんです。それなのにキャプテンになっちゃって、結構プレッシャーでしたよ。正直言うと、個人戦のほうがリラックスしてできました(笑)。」

 養護学校にいたときは全国障害者スポーツ大会の陸上60m走で大会新記録を出したこともありました。
 「卒業が近くなってきた頃、これからもスポーツを続けたいと思って、古賀先生に相談をしたんです。そしたら『ボッチャをやってみないか』を勧められて…。」

 初めて参加した日本選手権大会では、いきなり8位入賞。その後、メキメキと頭角を現し、05年にはジャパンカップ優勝、06年には日本選手権優勝を果たします。
 「千葉にいると千葉の人しか出会えない。でもジャパンカップや日本選手権に行くと、北海道や神戸などあらゆる地域の人とコミュニケーションができて楽しいです。そういうことが、ボッチャをやっていて良かったと思うことですね。」

 ボッチャの魅力は、思ったことをプレイで表現できるところ。
 「いろいろな作戦があって面白いです。最後の1球で大逆転もありますし。あと、遠くが得意な人もいれば近場が得意な人もいて、様々なタイプがいるんです。あらかじめ相手がわかっているときは、その選手をじっくり見ます。苦手な場所はどこかなって探したり(笑)。」

 練習や交流大会では、オープンクラスや健常者の人との対戦もよくあるとのこと。
 「健常者の人は、ジャックを遠くにやる人が多いんです。遠くの場所もうまくできるようにしないといけないので、いい経験になります。」
 海外での試合経験を積んできた廣瀬選手も、パラリンピックは初めての参加。
 「実際どういう感じかわからないのでちょっと不安もありますけど、チャレンジャーとして頑張ります。緊張を抜いて、団体でも個人でもいい結果が残せるようにしたいですね。」

ボッチャとは???
 ボッチャは、ペタンクやカーリングに似ているスポーツです。自分のボールをジャックボールと呼ばれる白いボールにどれだけ近づけられるかを競います。赤・青のボールをそれぞれ6球ずつ投げ、最終的にジャックボールに近いボールを投げたほうが勝ち。相手のボールよりも、さらに近い位置にあるボールの数が得点となります。これを4回繰り返して(チーム戦は6回)、すべてが終了した時点での得点を計算し、勝敗を決めます。

 ボールを投げられなくても、勾配具(ランプス)を使って、自分の意思を介助者に伝えることができればプレイは可能。競技は男女の区別なく、BC1〜BC4のクラスに分かれて行われます。また、個人戦と団体戦(2対2のペア戦と3対3のチーム戦)があります。




ボールを投げられない選手は、ランプスという器具と介助者の助けのもとでボールを転がす。介助者は、口をきいたり、サインを出したり、試合中コートを見たりしてはいけない。選手の指示の通りにランプスを動かす。言葉を発せない選手も、目線などで介助者に意志を伝えることができれば、プレイできる。



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